なぜ景気後退と言われるの?利上げが続くと何が起こるの?

お金・株
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Twitterを見ていると米国で景気後退と言われていたり、そうではないとも言われたりでどちらが正しいかわからない。喜んでいる人も悲観的に見ている人もいるのでそれぞれのポジションがあるのでしょうが、いまいち何が起きているかよくわかってない私からすると「で、結局何がどうなるん?」としかならずそれ以上は頭が働いていませんでした。

そんなときは、わからないことを一つ一つを自分で調べて、繋げてまとめて自分なりの意見を持つのが正しい行動だと思うので、流されないように考えてみます。

まず、何も知らない状況で思いつく疑問としてはこんな感じ。調べていく中で出てきた疑問はわからなさすぎて詰まらない限りは少しずつ整理していきます。

  • そもそも景気後退となぜ言われているの?
  • 利上げって誰にとって得なの?損なの?
  • 日本にどういう影響があるの?

そもそも景気後退となぜ言われているの?

そもそも景気は循環するものなので波がある。常に良いときと悪いときがくり返しやってくる。悪くなってきたと判断する材料は国や人によって違うようで

欧米では、「GDP (国内総生産) が2四半期連続でマイナス成長に陥った」段階でリセッションとみなすケースが一般的だ。

https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2019/2019_203.html

(景気後退 = リセッション)
確かにニュースをみる限り、GDPは2四半期連続でマイナス成長にはなっている様子。

エラー|NHK NEWS WEB

いまは世の中の人の多くが、データ上では景気が後退すると感じる状況になっているみたい。ただ、絶対的な指標ではないので「後退だ」「後退じゃない」と別の意見が出るのは自然に感じる。これが言っていることが違う要因になるようです。

なぜGDPがマイナス成長だと景気が後退と判断されるの?

GDPは学生のときに習った言葉ではある。
国内で一定期間の間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額
だと言われるけれど、漠然としていてよくわからない。

マイナス成長ということはその前に計測した時よりもその合計金額が落ちているということ。

一定期間で生産されたモノやサービスの付加価値はどのように算出しているのか?ちょいちょい計算式を見かけるけど、計算を行っている内閣府はその詳細な計算方法を公開していないらしい。実際に調べても一次情報としては見つからなかった。
おそらく実際のGDPは国の偉い統計学者さんとか経済学者さんが出していて、大枠こういう計算で考えられるよねというものがネットにある計算方法なんだろうと思う。

GDP速報が出ているので数字としてはわかるけど私はまだ見てもなんのこっちゃわからないので追って勉強したい。

個人の正直な感想としては「え、GDPだけじゃ判断できなくない?」と思いました。さすがにそれだけではないのでしょうけど。
もしかしたら今までの歴史の中でそういう傾向があるからだいたいはGDP見ておけばわかるよね、みたいなことなのか?
様々な要因が複雑に絡み合ったものが経済だと思うので、細かいことはわからないというのもあるでしょうけど。

ただ、悪化するという情報が広まれば消費者は買い控えすると思うので、情報一つで悪化するということはあるはず。
GDPが下がったから後退しているではなく、景気が悪化するかもしれないと考えて消費を控えた結果、悪循環になってしまった歴史があっての今なのかもしれない。

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利上げって誰にとって得なの?損なの?

米FRB(連邦準備制度理事会)が0.75%の大幅な利上げを決めたということがニュースになっていた。
通常の3倍の上げ幅ということは普段からも利上げは行っているということになる。

エラー|NHK NEWS WEB

これはインフレを抑える対策らしいが、なぜ利上げをするとインフレを抑えられるのか。そもそも利上げするとはどういうことなのか。

利上げとは

Increasing Interest Rates

When the economy is growing at a rate that may lead to hyperinflation, the Fed may increase interest rates. When member banks cannot borrow from the central bank at an interest rate that is cost-effective, lending to the consuming public may be tightened until interest rates are reduced again. An increase in the discount rate has a direct impact on the interest rate charged to consumers for lending products, and consumer spending shrinks when this tactic is implemented.

Although lending is not as attractive to banks or consumers when the discount rate is increased, consumers are more likely to receive more attractive interest rates on low-risk savings vehicles when this strategy is set in motion.

金利の引き上げ
経済がハイパーインフレにつながる可能性のある速度で成長している場合、FRB は金利を引き上げることがある。加盟銀行が中央銀行から費用対効果の高い金利で借入できない場合、金利が再び引き下げられるまで、消費者向け融資が引き締められる可能性がある。割引率の上昇は、消費者に貸し出す商品の金利に直接影響を与えるので、この戦術が実行されると個人消費は縮小する。

割引率が上昇すると、銀行や消費者にとって貸出の魅力は低下するが、この戦略が発動されると、消費者はリスクの低い貯蓄性金融商品に対してより魅力的な金利を受け取る可能性が高くなる。

investopedia

金利はお金を貸す時にもつくし、銀行などに預けている時にもつく。ということはお金を借りるときは返す時の金額が増えてしまうし、消費しないで貯金したいと考える人も増える。
そうすると全体的に消費がされなくなる。

物価が上昇するのは供給よりも需要が大きいからで、おそらく昨今のウクライナ戦争や新型コロナウイルスの影響などの影響で供給コストが上がってしまっているからだと思うけど、消費をわざと滞らせることでその上回った需要を下げることにつながると。

ではこういう場合に取るべき手はなんだろう?インフレするということは現金のままだと価値が下がるということになるので、何かしら運用をしたほうが良さそうに思う。
また、利上げをすると株価が落ちると言われるらしいがそうでないこともある。結局、Aという現象が起きたからBという行動を取れば上手くいくなんて簡単なものではないということになる。

素人が考えるに、企業側だって金利が上がったから資金を調達しないというわけではなく、儲けが出るチャンスがあれば積極的に投資は行うはずで。その状況に強い会社弱い会社はあると思うので、結局は分散投資をするというのが正解なのではと思う。もちろんその比重を都度見極められる人たちが儲かる。

米国が金利を上げると日本にどういう影響があるの?

米国の金利が高くなると日本との金利の差が広がる。日本は金利を上げていないので、ドルをもっておいたほうが金利がついて得になる可能性があり、ドルが買われてドル高円安になる。
円安になると輸入するときに、例えば今まで120円で買えてたものが140円になるのでコストがかかる。輸入した食べ物を使っている場合は、結果的に利益が下がってしまうので、商品やサービスを値上げすることになる。

ではなんで金利を上げないの?金利が上がってしまったらどうなるの?

日銀の総裁は次のように述べています。

日銀の黒田総裁は、21日の記者会見で今の大規模な金融緩和策を修正して金利を引き上げる可能性について「金利を上げたときのインパクトはかなり大きく金利を引き上げるつもりは全くない」と述べ、粘り強く金融緩和を続ける方針を改めて強調しました。

この中で黒田総裁は、今のような大規模な金融緩和策が必要なのかと問われたのに対し、「今の時点で金利を上げたときのインパクトは、おそらくモデルで計算したものよりもかなり大きなものになる。金利を引き上げるつもりは全くない」と述べました。

そのうえで長期金利の上限をプラス0.25%程度に抑えている今の金融緩和の仕組みも変えるつもりはないとして、粘り強く金融緩和を続ける方針を述べました。


その理由について黒田総裁は、賃金の上昇が物価上昇に追いついていないことを挙げ、「物価安定の目標の実現にはなお至っていない。物価が持続的安定的に上昇する形になるためにはことしの冬のボーナスや来年の春闘などでもう一段の賃上げが必要だ」と指摘しました。

(中略)

ただ、「金利をちょこっと上げるだけで円安が止まるとは到底考えられない。本当に金利だけで円安を止めようという話であれば、大幅な金利引き上げになって経済にすごいダメージになる」と述べ、円安に歯止めをかけるために今の金融緩和策を修正して金利を引き上げることは考えられないという認識を示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220721/k10013729951000.html

これって「金利低くて借りやすいんだから借りてちゃんと人に投資せんかい」と言っていると解釈したけどどうなんでしょうね。そして日本の中央銀行は金利を上げるとダメージが大きいと判断しているということなので、今の状況では利上げは行われないということですね。
金融政策のスタンスの違いってなんで発生するんでしょうかね。ここはまだわからないので継続して勉強したいですね。

終わりに

  • 景気後退と言われてもGDPだけじゃ判断つかなくない?他の要因も把握する。
  • 金利の上昇で得をするところもあれば損をするところもある。分散大事。
  • 海外の経済状況は日本にも影響大きい。金利差によって問題が起きているのはわかっているけどそれ以上に縮めようと金利を上げたら、より日本経済へのダメージが大きいと日本の中央銀行は思っている

勉強しているところではありますがめちゃくちゃ難しいですね。こんなに難しかったら「こういう状況のときは〇〇が重要だ!」って力強く言い切れる人についていく人がたくさんいるのもうなずけます。誰だって間違えるのは怖いしね。

まあでも誰かが言っていることがすべて正しいというのはありえないので、鵜呑みにすることなく自分自身でもどうするべきか普段から考えておくべきだなと思いました。

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